こんにちは😊
神門鍼灸整骨院 甲東園院です!
みなさんがほぼ毎日摂取してるであろう「塩」。
そもそもどんな種類があって、それぞれがどんな作られ方をしているのかご存じでしょうか?
そして、それらは身体の中でどのように作用しているのかご存知でしょうか?
今回は私たち人間にとってはなくてはならない、そんな「塩」についてお話します!
そもそも「塩」ってなに?
塩は、ナトリウム(Na)と塩素(Cl)の化合物で、塩化ナトリウム(NaCl)と呼ばれます。
ナトリウムは人体にとって大切な必須ミネラルのひとつで、
塩化ナトリウム・重炭酸ナトリウム・リン酸ナトリウムとして体液中に存在しています。
ナトリウムは体内(成人)に約100g存在しており、その約半分の50%は細胞の外側の体液(細胞外液)に、
40%は骨に、残りの約10%は細胞の内側の体液(細胞内液)に存在しています。
細胞外液とは、血液やリンパ液、胃液などの消化液のことを指しており、
海水とよく似た構成比の成分が含まれています。
人間の体内における塩の働き
では、塩は体内でどんな働きをしているのでしょうか。
①体液の塩分濃度を調整
人間の体液はナトリウムとカリウムによって調節されており、
生理食塩水と同じ約0.85%の塩分濃度に保たれています。
細胞外液の塩分濃度が低くなると骨に中に存在するナトリウムが放出されて、
反対に細胞外液の塩分濃度が高くなるとナトリウムは骨に吸収されることで、
体液の塩分濃度を調節しています。
また、細胞内液の塩分濃度が高くなると細胞外へナトリウムを排出して、
細胞外に存在するカリウムを取り込んで、浸透圧を一定に保っています。
②消化や栄養の吸収を助ける
体の中にある塩化物イオンは胃酸の主成分で、胃で食べ物を消化したり殺菌したりしています。
ナトリウムイオンは、小腸で「アミノ酸」や「ブドウ糖」などの栄養素の吸収を助けています。
③脳や体に情報を伝える
神経細胞は、温かいものや冷たいものを触ったときなどの感覚や刺激を脳に伝えたり、
脳から体を動かすように筋肉に命令を伝えています。
ナトリウムイオンは、その神経細胞が刺激や命令を伝えるための重要な役割を担っています。
その他にも血液のphバランスを一定の弱アルカリ性に保ってくれる働きなど、
私たちの身体の健康にはなくてはならないものです。
塩の種類
市販されている塩は大きく分けて3つの種類があります。
「天然塩」に定義はありませんが、加工されていない塩のことを「天然塩」や「自然塩」と呼びます。
天然塩と呼ばれる塩をもう少し詳しく分類すると、海塩を煮詰めて作った自然海塩や天日塩、
岩塩、湖塩といったものがあります。
天然塩には、塩化マグネシウムや硫酸カルシウムといった他のミネラルが豊富に含まれているため、
ミネラルバランスが良いものもあります。
味の特徴としては、ほんのり甘味を感じるものもあります。
「食卓塩」「食塩」として売られている塩で、海水を電気分解することによって作られている塩です。
大量生産が容易なことから最も価格が安く、世の中に広く多く普及しています。
精製塩の成分の99.5%以上が塩化ナトリウムなため、雑味は少なく塩辛い特徴があります。
海水に含まれている微量なミネラル分は精製塩の場合、製造過程で切り捨てられています。
③再製加工塩
精製塩や自然塩以外にもう1つ知って欲しい塩が再製加工塩です。
再製加工塩は、再製自然塩と呼ばれることもあります。
この再製加工塩は作り方でも価格でも精製塩と自然塩の中間的な位置にあります。
再製加工塩は一度塩になったものに塩化マグネシウムを中心とした「にがり」を加えたものです。
自然塩ではないものの精製塩に比べてミネラルのバランスがとれた塩ですが、
健康面や環境面といった視点によっては評価が異なる塩です。塩辛いだけではなく深みのある味が特徴です。
塩が高血圧を招くって本当?
塩が高血圧を招くと思って減塩に努めている方が数多くいますが、実はそれは誤解なのです!
高血圧を招くのは「食塩=精製塩」であって、「塩」そのものではありません。
工業的に作られた精製塩は99.9%が塩化ナトリウムのため、他のミネラルがほぼ含まれていません。
一方で海水を元にした天然塩に含まれるミネラル成分は、塩化ナトリウム以外にも便通をよくする
マグネシウムや、ナトリウムを体外に排出することで血圧を下げるカリウムが含まれています。
ミネラルをバランス良く摂取できる天然塩は、血圧を上がりにくくすると言われています。
これらのミネラルの中でも、高血圧の改善の鍵がマグネシウムです。
健康な方の血圧が加齢によって上がるのは、血管周辺の筋肉が衰えることに伴って血管のポンプ機能が低下、
それを補うために高い圧力で心臓が血液を送り出そうとするからなのです。
マグネシウムには血管のポンプ機能を助ける作用があるので、摂取すれば血圧は下がるといわれています。
他にも、カルシウムや塩分を排出するカリウムも多く含まれているので、天然塩を料理に取り入れれば、
血圧を下げる効果を期待できます。
「塩の種類があるのはわかったけど、天然の塩をどうやって見分ければいいの?」
そんな時にはパッケージの裏を見てみましょう!
「原材料」「工程」「成分」の違いを見ていくと、どれが天然塩なのかがわかります。
◎原材料は「海水」のみのもの
天然塩・精製塩・再製加工塩に使われる原料は、全て「海水」若しくは「天日塩」です。
その中で天然塩は原材料が海水のみなので、他の原材料が入ってないかをチェックしましょう。
・天然塩:「海水」
・精製塩:「海水」「天日塩・炭酸マグネシウム」
・再製加工塩:「天日塩・粗製海水塩化マグネシウム」「海水」「天日塩・海水」
また、精製塩や再製加工塩には添加物が使われている場合があるため、合わせてチェックしましょう!
【添加物の一例】
✅固結防止剤(炭酸マグネシウムなど)・・・塩を固まりにくくするため。
✅成分調整(粗製海水塩化マグネシウム)…いわゆる「にがり」。ミネラル(マグネシウム)を添加するため
◎工程は「天日」「平釜」で作られているもの
天然塩を見分けるときに、原材料「海水のみ」を確認したら、次は工程です。
塩は複数の工程が組み合わされて作られるものもあります。
【塩作りの工程一覧】
イオン膜:イオン膜を利用して、海水を濃縮する
溶解:天日塩や岩塩などを海水に溶かして、濃い塩水をつくる
天日:太陽や風力を利用して、水分を蒸発させる
立釜:密閉された缶で加熱・蒸発させて、塩水を濃縮する
平釜:密閉されていない釜で煮つめて、塩水を濃縮する
主に使われる種類別の工程は以下のとおりです。
・精製塩:イオン膜・立釜など
・再生加工塩:溶解・イオン膜・立釜など
・天然塩:天日・平釜など
※天然塩の工程には、「天日」「平釜」が使われない場合(逆浸透膜など)もあるので、
原材料やミネラル成分も合わせて確認するのが良いです。
③成分はナトリウム以外のミネラルが豊富
天然塩を選ぶ場合は、ナトリウム以外のミネラル(主にマグネシウム・カルシウム・カリウム)が
豊富に含まれているかどうかを確認しましょう!
ただし、塩化ナトリウム以外のミネラルが含まれていても、
原材料に「粗製海水塩化マグネシウム」や「天日塩」と書いてあるもの、
工程に「イオン膜」や「溶解」と書かれている場合には、「再製加工塩」となるためご注意ください。
健康にとって良い塩、避けるべき塩がご理解いただけたと思いますが、
それぞれの塩はそれぞれの場面で使い分けることがオススメです!
天然塩は品質が良い分、価格も高いのでお料理の味付けで使い、
比較的お手頃な価格の「再製加工塩」はパスタ・野菜を茹でる時や塩もみする時などに使ってみましょう!
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